【写真説明】八通関古道東段は花蓮県玉里の市街から省道18号線を辿り約10キロの距離にある南安ビジター・センターが起点になる。休日は相当数な車と人で賑わう。その駐車場に今は強化プラスチックで保護された「八通関越道路開鑿記念碑」が立つ。左写真がそれである。他方、このビジター・センターに至るにはその直前に卓楽橋でラクラク渓を渡るのだが、ビジター・センターのラクラク渓を隔てた対岸山中に右写真の「八通関越道路開鑿殉職者之碑」が立つ。日本時代の古道は、この碑の立つ辺りに降りてきていたのだ。後者の碑には日本人とブヌン族の殉職者二十一名の名が刻まれているが、碑文に建立の日付が無い。但し、礎石部分も含め建立当時の姿のまま未だに無傷のまま残存しているのは感動的である。
他方、東側起点である花蓮県玉里から現在の登山道として整備されている古道入口にかけて存在している石碑は筆者が知る限り二つしかない。即ち、南安ビジター・センターの駐車場脇に厚いプラスチックで覆い保存されている日本時代の「八通関越道路開鑿記念碑」(但し、この碑に関する説明は一切なし:オリジナルの場所から移動されている)と、南安ビジター・センターから少し玉里よりに走り、ラクラク渓を渡り切り卓麓部落の小学校の裏側の道を辿った所にあるこれも日本時代の警備道開鑿に伴う殉職者慰霊碑(「八通関越道路開鑿殉職者之碑」)だ。後者は日本時代からこの地にあったもので、ビジター・センターの職員の方に行き方を教えて貰いやっと在り処が判った。ビジター・センターで用意されている地図上には記載されているのだが、残念ながら道路上には一切道標、案内板の類が無い。(>(メルマガ「台湾の声」2005年4月26日掲載分の一部を改編)次回へ続く...)
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