【写真説明】現在の八通関古道西側入口である南投県信義郷東埔温泉に入るには省道21号線より同富村和社付近にある同富橋を渡る。その橋より望んだ陳有蘭渓と玉山山塊。写真右奥の白っぽい岩の塊が玉山、一際高いのが北峰(標高3,858メートル)、その右側の頂が主峰(同3,952メートル)である。写真左奥に見える三角形の山は八通関大山(同3,335メートル)。八通関古道はこの陳有蘭渓の左岸を溯ってまず八通関大山の麓を目指す。
八通関古道は台湾古道中の巨人である。事実、現存する台湾古道の中では最も距離が長く、更にこの古道のみが唯一国家一級古蹟に指定されている。但し、登山の好きな台湾人、台湾の歴史に興味のある台湾人なら誰でもこの古道の名を知っているが、一般の台湾人、例えば私の会社の同僚など聴いたこともないと答えるのが普通だ。私にとっては憬れの古道なのだが、残念ながら登山道として現在整備されている96キロ全工程歩き通す機会に恵まれていない。全部を歩き通すのに七日を要するし、純粋に高山登山の対象となる。私自身が踏み入れた古道は西側三十キロ程と東側数キロに過ぎない。しかしながら、登山の経験がなくとも、又、全部を歩き通さずともこの台湾第一級の古道を体験することは十分可能だ。(>(メルマガ「台湾の声」2005年4月26日掲載分の一部を改編)次回へ続く...)
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