【写真説明】左写真は、旗尾山連峰の最南端の二つのピーク(右側北旗尾南山と左側無名峰か?)の鞍部越しに覘く通称台糖旗山糖廠、このカテゴリー「美濃古道−0」の中央写真と同じ角度からの撮影で典型的な日本時代建設の製糖工場、煙突と緑色の工場屋根が目印だ。中央と右写真はその製糖工場内で目撃した嘗ての構内神社だった旗尾神社の残骸を利用した例。撮影時(2017年8月)は神社遺物であることはすぐさま判ってもそれらがどこから持ち込まれたのかは知見が無かった。
台湾サイト上では「旗尾山祠」の由来に関わる明確な情報は提供されていないというのが筆者の前回までの結論だった。ところがもう一つ旗山人士と思しき有志に依る秀逸なサイトに往き当たった。サイト名は『旗山奇』、主宰者の古写真コレクションがこのサイトの主要財産のようだ。丁寧に見ていくと以下のようなものが見えて来る;
1)旗山神社―旗尾山神社―旗尾山祠の三社が嘗て旗山地区には鎮座していた。
2)旗山神社は戦後すぐに排斥されたのではなく、少なくとも1972年以降の排斥と思われる。
3)旗尾山祠は元々典型的な石製の祠だったようだ。
4)旗尾神社とは現在の台湾製糖旗山廠の構内神社であり、筆者もその残骸を目撃したことがある。。。序(ついで)に加えると;
5)旗尾山祠、即ち旗尾山頂に至る現在の登山道は941段あるとは云え鉄筋コンクリートで防備されているが、以前は吹き曝しの無防備な急斜面に登山道が開鑿されおり、何故か山腹が丸裸だ。(続く)
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