【写真説明】三件の遺構の紹介を追加して「壽山」シリーズを閉じる積りでいたが、もう少し追加することにした。名山の誉高い壽山山中、その周辺共に土地公、廟堂、寺院が乱立している感がある。これらの多くの前身が日本時代に起源を持つのだろうと漠然と想像しており、その数の多さから逆に興味が削がれていた。が、実は日本時代まで遡れるものは案外少ないようである。旧高雄神社、今は忠烈祠に成り代わっているが、余りにも人口に膾炙しているのでここでの紹介は控える。又、その前身になる金刀比羅(金毘羅)神社跡も殆どの高雄人は知見があるとは思われないが、完全に排斥され今は何も残っていないのでこれも殊更取り上げない。高雄神社、金刀比羅神社以外の日本時代の遺構が残る宗教施設は実は二箇所しかない模様だ。その一つが今回の金光教打狗教会所遺構である。高雄市動物園への登り口は鼓山路沿いに南北二箇所あるが、当該地は南側登り口脇である。普段素通りしながら何かしら古色芬々とさせている場所なので気にはなっていたので、グーグル・マップで位置を特定出来た時はやはりそうかと思ったものだ。明治44年(1911年)創建。左写真はそのまま残る当時の教会所主要施設(本殿と呼ぶべきか?)に至る階段。中央写真はその階段を登り切った地点で今はバトミントン・コートになっている。右写真は左写真の階段に至る手前の民家の門口に無造作に置かれていた宝珠。金光教は黒住教、天理教と並ぶ幕末三大新宗教なので、新興宗教と雖も歴史は古い。(続く)
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