2019年11月30日
李棟山隘勇線−9:李棟隘勇監督所(李棟山古堡)
【写真説明】渡邉氏の墓碑から李棟山頂上迄の距離は15分程度であるが、本古道中勾配が最もきつかったような記憶がある。それでも拍子抜けするようにあっさり2006年10月以来約十年振り、第五代台湾総督佐久間左馬太の「慎守其一」石額が嘗て掛かっていた、台湾では李棟山古堡と通称される場所に出た。台湾では「監督所」又は「監管所」の両方の表記があるが、台湾総督府の呼称は、恐らく前者だと思われる。十年前この地に足を運んだ際、この日本人に依る台湾理蕃事業上最大の遺構は筆者にとって非常な威圧感があった。威圧感とはおどろおどろしい感覚だ。当時の戦闘で死亡した双方の気が充満していると云う感覚か?聖地である。当時は10月、台湾でも秋で季節感が影響していたかもしれない。台湾の山深く忽然と起立する大要塞の景観を次回の投稿で掲載する予定だが、二回目の2016年4月の同地へ到達した時の感覚は、余りにも明るくあっけらかんとしており、大要塞が何かしら薄っぺらな感じさえした。今もってその感覚の差異の由来が判らず。(続く)
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