2019年06月22日
『水の古道』阿罩霧[土/川]−1
【写真説明】「阿罩霧」は現在の台中市霧峰区の古名である。阿罩霧山は同区東部にある朝陽科技大学の裏山で、この裏山一帯は農道がそのまま遊歩道になっており、地元の老若男女が専ら目指すのは、台湾小百岳の一座で二等三角点を持つ標高249bの阿罩霧山には非ず、福徳宮なる土地公が鎮座する近くに設けられた涼庁(左写真)、及び展望台である。この展望台の向かい側に平坦な山頂を持つ阿罩霧山が対座しその峰越しに台中市街地が拡がる(中央写真:三角点は平たい三つのピークの内、最も左側)。絶景である。他方、遊歩道上には阿罩霧山への指導標は一切無く、三角点迄辿り着くのはちょっとしたパズルである(右写真)。
国道3号線を北進、台中市街地が近づくと同時に、国道1号線との合流点も間近になる。すると「霧峰」方面への道路標識が出て来るのだが、最近になるまで、この優雅な地名方向にハンドルを切ったことが無かった。筆者の週末登山も台湾小百岳に移りつつあり、嘉義以南の小百岳は粗方登り尽くしたので、勇躍台中以北へターゲットを移そうとしている。高雄から台中市街地までは車で二時間半程度掛かるので、週末二日間の行程を考えると先ずは台中市街地から程遠からぬ山を目指すことになる。そんな一座が阿罩霧山である。
日本人が竣工させた灌漑水路を紹介するのに、今回は山の話になってしまったが、これには二つの理由がある。一つは筆者の「阿罩霧」、即ち霧峰との出会いは阿罩霧山から始まったからだ。阿罩霧=霧峰であることに気付いたのは山を下り霧峰市街地に辿り着いた後である。もう一つの理由は、これはこのブログの何処かで書いた記憶があるが、台湾小百岳を出来るだけ紹介したいと云う希望があるからだ。(続く)
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