【写真説明】左写真は、真我山頂上を北側に暫く下ると現れた駐在所跡地と思しき石塁。中央の小道が現在の登山道で、筆者の背中が北側、五公廟方向。中央写真は、五公廟後方の小峰、北真我山と推定される頂上付近に設置された電波発射塔。右写真はその発射塔北側の警備道脇に露出している、これも駐在所跡地と思しき石塁。
『百科地図』等で、六亀特別警備道の白眉である、五公廟から北側、網子山頂上(四日市)、鳴海山(鳴海)を経て扇平森林生態科学園(林務局林業試験所六亀研究中心試験林)に到る警備道段を除き、五公廟から南側の段に記載された駐在所跡地は第四十六宿、亀山だけである。それも真我山頂上を北側に僅かに下ったばかりの地点にマークされている。現地には確かに駐在所跡地らしきかなり広い平坦地と石塁が残っている。しかし、その同区間、五公廟北側後方の北真我山(真我山北峰?)と思しき地点−中華電信?の電波発射塔「六亀分局」があるのだがーにも平坦地と石塁が存在している。さて、どちらが亀山だったのか?悩まずに、電波発射塔付近の跡地を亀山とし、そこから一つず宿場を繰り下げて行けば良いことか?
いずれにしても、茂林村から南真我山、真我山両頂上を経て、六亀警備道アクセスに最も簡便な五公廟までの段を六亀警備道南段として、南段探訪記は閉じることにする。
さて、最も簡便なアクセス地点としての五公廟という表現をしたが、それは約十年前までの話、その後2008年のモーラコット台風以降、事情はがらりと変わった。その事を高雄に復帰した後、思い知らされた。真我山南北稜線の西側から入り込む自動車道、五公山農路から五公廟に至るのが通常のアクセス方法だったのだが、今尚不通である。又、扇平森林生態科学園も同台風以降いまだに休園状態である。このように、モーラコット台風、所謂八八水災は全台湾の登山アクセスを大きく変えてしまった。以降数回の投稿はその辺りの状況を報告する。(続く)
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