【写真説明】省道24号線の45.5キロ〜48キロ区間は、今や「阿礼大崩壊」と呼ばれる大崩壊が現出している。モーラコット台風以降、阿礼村は廃村となったが、旧部落民は時折帰郷する。この為、自動車が片側通行出来るだけのスペースは確保してあるが、四駆での走行が基本だ。今やこの段は、寧ろハイカーやサイクリストが多いのではないかと推察する。左写真は、45.5キロ付近の崩壊部開始地点。
山地門(サンテイモン)から阿礼村まで、省道24号線約30キロの区間、即ち霧台公路の核心部のモーラコット台風以降の復旧作業は一箇所を除きほぼ完成している。その一箇所とは24号線の最上部、屏東市起点からの勘定だと45.5キロから終点阿礼村下までの48キロの区間である。
今現在、この区間は「阿礼大崩壊」と呼称され、自然災害に伴う地形学的大変化の好サンプルと云う位置付けにあるのではないか?と訝る程に、24号線に沿った崩壊は凄まじい。
阿礼村そのものは機能を停止し、「ルカイ族秘道−1」の記事をそのまま借りると、他の霧台郷内三村(+三地門郷二村)と共に、遥かなる下界、長治郷内に造成された永久屋基地(「大愛園区長治百合部落」)に2010年春に移遷した。「百合」とは同園にルカイ・パイワン族の部落が同居しているからである。
少しでも雨が降れば容易に落石に遭遇しそうな崩壊した断崖にしがみつく様に通された道路、曾ての24号線を今も辿るのは、時々様子を見に帰郷する村落民より、寧ろ筆者を含む割とボランティア精神に富むハイカーであり、サイクリストの方が多いかもしれない。その意味で、廃村とは云え、太陽さえ出ていれば明るい。(続く)
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