2010年12月25日
鳴鳳古道−3
【写真説明】2010年度の最後の記事は新しいカテゴリーを持ち込むのは止しにして、もう一回鳴鳳古道に拘わる写真を掲載して締めくくることにする。左写真のような指導標は古道上に隈なく立つ。ご覧のようにかなり古く、庶民に依り長年に渡り愛されてきたことが判る。前回記事で説明したように、同写真指導標に依って示されている二つの地点、鳴鳳山雲洞宮と獅潭との間を結んでいるのが鳴鳳古道であり、今は古道を歩かずともこの間は自動車道たる県道が結んでいる。左写真の「官製版」金属板指導標とは別に中央写真のような年季の入った「私家版」案内板も各所に立つ。右写真は古道沿線の廃屋、古道散策に興を添える。尚、「挑塩古道」と「鳴鳳古道」、並びに新年度から記事をアップする予定の「北坑渓古道」の大凡の位置図を「古道俯瞰図」メニューの「苗栗県の古道」として掲載したので参照願いたい。
今回は少々趣向を変えて更に二枚の写真を記事最後に掲載した。下掲左写真は鳴鳳山中で見掛けた台湾アカマルバネ(赤丸羽、学名:Neolucanus swinhoei)、♂だと思われる。実に衝撃的な光沢金属色を備えた愛らしいフォルムだ。多分こんな色を日本の伝統色、赤銅色(しゃくどういろ:16進法色見本#752100)と言うのだろう。私は何処かで、少年時代は昆虫博士を気取っていたことと併せて、近年の日本でのクワガタムシ飼育ブームのことを書いた記憶があるのだが、それが古道ブログ記事中だったかどうか思い出せない。その時、台湾オオクワガタが人気種の一つであることも触れたような気がする。マルバネに関しては、日本産マルバネはどうも高価なようで、それでもマルバネを飼育したい!というマニア向けの廉価版が台湾産だそうである。
以前は山道を歩きながら花でも虫でも私の肉眼にどんどん飛び込んで来ていた。数年前からもうそんなことはなくなったことに気付いた。哀しいかな、視力が落ちたのである。鳴鳳古道山中で撮影したは2006年10月、これは台湾アカマルバネとの二回目か三回目の出会いである。それ以前にも撮影した記憶があったので探してみたら出てきた。2004年4月に、高雄県不老温泉裏に控える美崙山中で撮影、運よく、♀だと思う。それが下掲右写真のものである。鳴鳳山中、美崙山中、どちらも樹木上ではなく、山道上を徘徊しているマルバネに遭った。
以前から彼らを紹介する機会が無いものか算段していたのだが、やっとその機会に恵まれた。今日はクリスマスなので、読者の方へのささやかな贈り物として受け取っていただければ幸いである。
(鳴鳳古道:了)
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