2010年12月18日

鳴鳳古道−2

Kodou-626.jpg Kodou-627.jpg Kodou-628.jpg
【写真説明】鳴鳳古道をイメージする便(よすが)となりそうな三枚を選んだ。

現在の鳴鳳古道とはこの義民廟と西側入口である雲洞宮とをほぼ真っ直ぐに結ぶ全長約3キロの山道なのだが、この一本は古道主線と呼ばれるべきもので、実際はその外に、南隘勇古道、八達嶺古道、錫隘古道、緑色古道、延平古道の五本が繋がっており、これらをひと括りにして簡便に鳴鳳古道と称している。ハイカーは、例えば鳴鳳古道の入口としては判り易い義民廟から入っても一本の古道を単に往復するだけではなく、自身でコースを色々工夫しながら時間と体力に併せて散策出来る。

「南隘勇」「錫隘」の名から推測出来る様に、これらの古道は清代の隘勇線、つまり前述した漢人の入植後、サイセット族の襲撃に対する防御・防止線だったものだ。前々回「台湾の声」で紹介した「新店獅仔頭山歩道−隘勇線」は日本時代の隘勇線だが、隘勇制そのものは清代から日本統治後もそのまま受け継がれた制度である。但し、両者で異なる部分は、清代のものが謂わば局所的な私的な防衛線だったのだが、日本時代は官(台湾総督府)に依る管理へと変遷していったことだろうか。

なお、鳴鳳古道へのアクセスは前述したように省道13号線を獅潭の街まで辿るのが便利で、義民廟の周りは親水公園風に仕立てられているのですぐ判る。西側の東屋郷からのアクセスは少し判りにくいが、苗栗県道33号線を辿りひたすら鳴鳳山雲洞宮を目指すことになる。実はこの苗栗県道33号線はそのまま鳴鳳山を越えて獅潭の街に降りていくのだが、この県道の開通のお陰で頭屋―獅潭の連絡道であった部分が廃り今は古道になったのだ。>(メルマガ「台湾の声」2009年1月12日掲載分『苗栗県の古道』の一部を改編)次回へ続く...
ラベル:台湾 台湾古道
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posted by 玉山 at 00:00| 台北 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 鳴鳳古道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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