2010年07月17日
『水の古道』白冷[土川]−5
【写真説明】日本時代の取水口から左写真のような鬱蒼とした樹木の中を潜り抜けると、中央写真に見る「回水記念碑」に辿り着く。そこを歩くのは古道歩きの雰囲気がある。回水とは何か?は本文記事中で説明する。右写真はその「回水」の為に設けられた馬鞍堰。
取水口付近に一基の立派な記念碑が立つ。「中華民国四十三年二月」(1954年)の銘のある「白冷[土川]回水灌漑工程竣工記念碑」だ。その土台と石碑の作りから推すに、日本時代に建てた記念碑をそのまま利用したものだと、つい最近までそう踏んでいたのだが、どうも、戦後建てられたもののようだというのが判ったのはつい最近のことである。
天輪発電所建設後、その取水の為に白冷[土川]に水が流れ込まなくなった。それまで白冷[土川]の恩恵を被って来た人々が困窮してしまい、そこで工事を行い、再度白冷[土川]に水が流れ込むようにした。これが「回水」の意味である。つまり復活記念碑というわけだ。その際新たに設けられた白冷[土川]の取水口が右写真である。(続く)
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック