2010年01月30日
関山越嶺古道−14
【写真説明】関山越嶺古道の中で最も人口に膾炙した中之関段の三枚。12月末撮影。右写真はその段の西端、中之関駐在所遺構。
[結び]
梅山から大関山までの南横西段が国家公園に含まれているので、どうしても観光客は西段側に集中しがちだが、太古の自然を目の当たりにするような趣と、日本時代との関わり合いという点では、東西段、差はない。私自身初めて南横西段を車で天池まで辿った時、眼前に立ち現れた塔関山とその南側へ辿る稜線の怪奇さは本当に忘れ難いものがある。関山嶺山に登る気にならなくとも、中之関古道は、歩き易さ(距離と平坦度)、古道・駐在所跡の整備の良さ、手付かずの自然という三点から、台湾古道の入門コースとしてお薦めする。
前出の台湾日日新報の同連載記事の中に次の下りがある。それから八十年経ったが、今でも同じ感覚に陥ることは、中之関古道を歩く、或いは南横を車で辿るだけでも可能だと思う。
「人跡未踏というがここだけは全くその通りで、文化人禁断の聖殿といってよい。…千古斧鉞を入れぬ奥地の怪は、想起しただけでも血湧き肉躍るものがある。」>(メルマガ「台湾の声」2009年5月9日掲載分の一部を改編:終わり)
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