2009年12月19日
関山越嶺古道−8
【写真説明】左並びに中央写真は旧警備道最高点から西側の現況。保存状態は割りと良いが、二百メートルぐらいがやっと歩ける状態で、大関山トンネル西側口真上まで辿れた。右写真はその辿れる所まで辿った地点から南横最西段、大関山トンネルに繋がる自動車道を見下ろしたもの。写真中央部の白く光る部分が道路。
[古道核心部-旧警備道最高点-3]
古道最高点から西側を望むと、中之関古道の天池側がはっきり見て取れる。そこら辺りから南横自動車道が大関山トンネルに至るまでの距離は約15キロある。この区間の古道は南横と交差することなく常に南横のかなり上部を平行して走っているような形になっている。林氏が関山越嶺古道の白眉と称した30キロの凡そ半分が走る山並みを古道最高点から眺望出来るというわけだ。
この天地から大関山トンネルに至る南横の道路脇に、関山嶺山、塔関山、庫哈諾辛山(標高3,115メートル、百岳85号)の台湾百岳三座への登山口がある。これら三座は南横三星と呼ばれており、最近になり茶色(台湾では観光名所を表示する)の道路標識を南横沿線で目にするようになった。登山口と頂上往復の時間を勘案すればすべて日帰り可能な百岳で、台湾百岳登山の入門コースである。叉、南横東段の現在の向陽派出所・向陽ビジター・センター(日本時代の向陽駐在所跡)には、向陽山、及び以北の中央山脈南二段への登山口が付いており、八通関古道まで辿ることが出来る。
南横三星への登山口は各々異なる場所にあるが、その登山コースは古道を横切るように付けられている。私自身塔関山と庫哈諾辛山に登った時にはそのことを知らず、突然現れる平坦地に不思議な気がしていたのだが、それらが古道であり駐在所跡であることに合点がいったのは随分後のことだ。 >(メルマガ「台湾の声」2009年5月9日掲載分の一部を改編)次回へ続く...
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