2008年08月16日
玉山古道(新高山歩道)−2
【写真説明】左写真は秀姑巒山(台湾百岳6号:標高3,805メートル)の頂上から玉山連峰を望んだもの。一番奥の稜線中央が主峰。ほぼ真東からの眺望となる。中央写真は郡大山(台湾百岳54号:標高3,278メートル)の稜線から玉山連峰を望む。最後方の稜線の左から二番目のピークが主峰。真北からの眺望となる。右写真は渓頭山(標高3,272メートル)頂上から玉山連峰を望む。同写真右奥に小さく写る緩やかな弧を描く短い稜線がそれである。真南からの玉山連峰の眺望となる。渓頭山は、南部横貫公路(省道20号線、通称「南横」)沿いに登山口を持つ、所謂「日帰り可能な三千メートル峰」であるが、百岳には指定されていない。しかしながら頂上からの眺めは雄壮無比、中央山脈南段の最高の展望所の一つ。同写真を右側へ向かい上る暗く写る稜線はは向陽山(台湾百岳16号:標高3,603メートル)へ到る。
[玉山とイメージ]-2
現在の台湾で玉山を紹介する場合、北峰(日本時代の新高北山、標高3,858メートル、昭和18年に測候所が設けられ今でも受け継がれている)方面から主峰(日本時代の新高山)の東側斜面を撮影した写真が通常使われる。これは台湾の玉山愛好家が長年に渡る観察の結果、玉山のイメージとして最も相応しい岳相という結論に至ったのであろう思われる。
一般の人々にとっては、例えば、新暦の初日の出を見る場所としては恐らく台湾中で最も喧騒を極める、阿里山森林鉄道祝山駅傍の展望台からの玉山山塊の眺めがポピュラーと言えるかもしれないが、主峰から北峰、南峰(日本時代の新高南山、標高3,844メートル)に各々延びる吊尾根が余りにも間延びし過ぎて女性的な山容だと個人的には思う。尤も、遠方から玉山を探し出す場合、この吊尾根が大きな手掛かりとなる。殆どの場合、見る方向によりこの吊尾根の長さが伸縮するだけだからだ。>(メルマガ「台湾の声」2008年1月2日掲載分の一部を改編)次回へ続く...
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